二人だけの秘密
停車駅の連絡アナウンスの声で目が覚めた。


もう数分で私の降りる駅に到着する。

「そんな時間かぁ・・・」


なかなか手が離せずにいる・・・。
でも私は笑顔でいようって決めた。


アナタが私の手から離れて
吊り棚から
荷物を降ろしてくれて
降車口まで運んでくれた。


「お疲れ様でした。
気をつけて帰ってくださいね。」

「うん。
また連絡するから」


社交辞令でもうれしい。
ありがとう・・・。


アナタは
電車が発車するまで
私を見送ってくれてた。




また会えたらいいな。
ほんの少しの期待をしながら
「バイバイ」
手を振った。


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