二人だけの秘密

特急と在来を乗り継ぎ
昼前には自宅に到着した。

両親に慌ただしく手土産を渡し
簡単に身支度を整えた。

「また出かけるの?」
と母。

「うーん。そう。デート」
テンション低めの私。

「そう。元気ねぇ。」
母は呆れていた。


私はまた駅に向かい
電車に揺られ
彼との待ち合わせの駅に向かった。

はぁ・・・
なんだろう。
この憂鬱な感じ。

今の私は
頭の中も
心の中も
澤辺さんでいっぱいだった。

でも
澤辺さんと会わなくなったら
きっとまた彼とちゃんと
向き合って
付き合っていくんだと思う。

私は悪い子。
自分で思う。

でもこの気持ちは
どうにもならなかった。
< 69 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop