短編:星夢
「詩花が一番頑張ってて、一番輝いてた」
「そんなこと、ないよ」
消え入るような声しか
出せなかった。
「みんな、そう思ってたから詩花に並んだんだよ」
「うそ、だ」
「嘘じゃない。お前に魅力があったんだ」
頬が、熱い。
とても恥ずかしい気分だった。
「あ!1組のドーナツのコだ」
「やっぱ可愛ぃー!クラス1じゃない?」
「美波、独占すんなよー!」
軽音部の女のコと男のコが寄ってくる。
「な?」
河坂クンが、笑った。
そうして
軽音部の人と友達になった。
それは今までで
1番楽しい時間だった。