私とあなたのMemory
「あ・・・・。」



恥ずかしくて、窓の外に顔をむけていた。



待ちわびていたと


悟られたくなかった。



そして、普通どおりに。


昨日の事なんか、みじんも感じさせないように。





「あ、こんちは。」


いつもどおりのあいさつ。



ののかは、戸惑っているという表情をあらわしている。




「こ・・・こんにちは。」



オレが昨日の事を忘れている。


と、思わせたい。




取り消したい。




だから、今日はあくまで自然に。



いつもどおり・・・・




再び、思いださないように。



なんで、隠したがっているって?



オレが、ののかを好きだって
気付かれたくないんだよ。



自分で言う日が来るまで・・・。



この気持ちは、自分で伝えなきゃ意味がない。


先に、悟られたらダメだ。


< 28 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop