私とあなたのMemory
正直に謝るって言っても、
声すらかけられない状態。



私は改めて、
この前の自分のうじうじした態度に腹が立った。



奈々は、悪くない。


私が悪い。


だからこそ・・・伝えなきゃ・・・。




放課後、委員会にいっている奈々を教室で待つ。



4時には終わるはず・・・。



今は、4時2分。



そろそろ戻ってくるはずだ。



心の中で、何度も何度も練習した。




静まり返った廊下に響く、ただひとつの音。



奈々の足音。



早足で、こちらに戻ってくる。



ここまできて、
私はまたおじけづいてきた。


緊張する。



震えが止まらない。





無視されたらどうしよう。



でも・・・・




こういう所がダメなんだ。



もう、うじうじしないって決めたじゃん!!



そう、心に呟き


教室の入口の近くに立つ。



足音がだんだん大きくなっていく。




ドアが開いたとともに、
奈々が教室へ入ってきた。
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