私とあなたのMemory
でも、なんだか少しこの人は雰囲気が違う。



自己紹介をしたきり、何も話さず
ずっと私を見ている。



バカか?



目を合わせようとする咲百合。


もちろん、合わせたくなんかないから
目線をそらす。


すると、


「わかりました。」


と言って、

部屋から出て行った。



どういうことなのか。



訳がわからない。




まだ、何も話していない。



そして、すぐ戻ってきて
アメをひとつ、私にあげるよと差し出してきた。




「どうも。」



声には出さなかったけど、
口パクで言い、お辞儀をした。




アメを受け取り、ポケットにしまった。



咲百合は、その行動もじっと見つめている。



この人、なにがしたいのか・・・?



わかったって言ってたのに。




「あの、なにかあるんですか?」



もう、わからず聞いてみた。


すると、


「あ、話しかけてくれた!」


うれしそうに言う。




・・・・・・は・・?

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