私とあなたのMemory

転高生

６月１８日、もうすぐ夏休みだという、
こんな時期に私のクラスに転高生がきた。




「はーいじゃぁ、今日は転高生を紹介するぞ。」



教室がざわつく。


「転高生？こんな時期に？」

「男？女？」

「イケメンだといいな。」

「いや、可愛い子だろ～。」

「転高生目当てトカ、男子も終ってんね。」

「うるせー。お前らも、イケメンって・・・バカじゃね？」


女子と男子で、意見が分かれる。


私も、奈々もどんな子がくるのかとワクワクしていた。


「黒木、入ってこい。」


担任の声で、教室のドアが開いた。



期待している、生徒たちも前に現れたのは男の子。



どうやら、勝負は女子の勝ちらしい。



それにしても、なんていうか・・・・


こういうのがイケメンって言うんだな～ってくらいかっこイイ。





一瞬でクラス中がどよめいた。



「うわ～ヤバ！超かっこいい！！」



女子は口ぐちに言う。



身長は１６２、３くらいか？


背が高いとはとても言えないけど、それでもキマってる。


「黒木　新です。あらたって呼んでください。」


明るい性格。自己紹介を見ただけで、みんなが確信した。



坊主頭が少し伸びたような髪形をしていて、
目は、きりっとした感じ。



その転高生は、一日でクラスの人気物となった。



顔がよければ、性格もよし。


みんなに溶け込む姿は、なんだかリョウに似ていた。