私とあなたのMemory
あーうるさい。


「あ、今うるさいって思ったでしょ?」


・・・・怒・・・わかってんじゃん。


先生が、こっちによってきた。


知らないフリ、知らないフリ。


あーでも、やっぱきちゃった。


「今井、黒木、廊下にでよーか。」


やけに明るいケド、言ってることは明るくない。


てか、
高校生にもなって、廊下に立たされるなんて一生の恥ですね。


それもこれも、隣にいるこの人のせい。

人の事巻き込んだくせに、のんきに鼻歌なんて歌ってる。



「~♪」


ふつふつ、ふつふつ頭でお湯が沸く勢い。


でも、

「ふっざけるなよ!!」


なんて言えないし、我慢するしかないか。



あ~~~~~~もう!!


一人で、髪の毛をぐしゃぐしゃしてストレス発散。


隣に、えーっと黒木だっけ?がいても、お構いなし。


別に、この人に見られてもいーや。



「今井って・・・すごいね。ギャップが。」



ほらきた。


でも、気にしない。


「オレ、廊下立たせられたの小学校以来だし。」



私だってそうだよ。


ていうか、廊下に立たされたこと自体初めてだし。



そのあと、しばらく沈黙が続いた。






その沈黙を破ったのは、黒木の突然で最悪な言葉だった。




「中谷 リョウ君だっけ?元気?」



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