私とあなたのMemory
放課後。



奈々に、先に帰っててと言って・・・・





私は、向かった。




屋上へ。



階段を一段上がるごとに、
アイツになんて言ってやろうかと考えていた。



ドアを開けると・・・・まだいない。



空は、曇っていて灰色。


リョウが、交通事故にあった日の空と似てる。




「・・・・わっ!!」



いきなり後ろで大きな声がした。




「わぁ~!!」



私は、あわてて身をかがめた。


アハハと、笑う声。



この声は・・・


今、私が一番大嫌いなアイツ。


「黒木・・。」



振り返る私を見て、まだ笑ってる。



「もういいでしょ!!」


「あぁ、ごめん。」


つか、普通に出てくればいいじゃん。



「だって、ドアの前に立ってボーっとっ立ってんだもん。そりゃあおどかしたくなるっしょ。」


そういう問題じゃないし。


「てか、こんな事話に来たんじゃないんでしょ?」


驚いた自分が恥ずかしい。

今、アイツの笑いものになってるのが許せない。


「え?あ、そうだった。」


スっと、黒木の表情が変わる。



またあの、冷たい顔。



「なんで、俺が急いでたかだっけ?」


「そうだよ。」


とぼけてるのか?


「あんたのせいで・・・リョウは死にかけたの。」



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