私とあなたのMemory

ビクっとなって振り返ると、そこにはまいちゃんがいた。



「まい・・・ちゃ・・・」



彼女は、悲しそうな表情を浮かべている。



私の頬に、ポロポロと涙が流れる。




「リョ・・・・・は・・・?」




今にも、崩れてしまいそうな私は、必至に立っていた。






お願い・・・・



「意識は、戻ったよ。」



その言葉を聞いたとたん、
その場に崩れ落ちた。



「ほん・・・と?」



「うん・・・。でも・・」





その先の言葉を聞かず、
私は立ち上がり、そして走り出した。



「ちょ・・・ののかちゃ・・・」



まいちゃんの声も耳に入らない。




「病院では、走らない。」



なんて、ポスターも今は無視。


それよりも、
早くリョウに会いたい。





何故か、足が軽く感じる。




とにかく・・・・・




生きていてよかった!!





まっすぐな廊下を走って、階段をのぼって



209と書かれた病室を探す。


そこがリョウの病室だ。





209・・・・209・・・あった!!
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