私とあなたのMemory
次の授業ゎ音楽。

私の大好きな科目。

今日は歌の練習だけど、みんなだらしないなぁ。

マジメに歌ってるのは、うちと奈々と学級委員の小野さんだけ。


あとは、下を向いてたりふざけてたり口パクだったり。

先生も大変だね~。


音楽の梅田先生は、怒鳴ってばっか。

まぁ、私はただ歌えればいいんだけど。


ふざけるグループの中には、黒木の姿。

わざとオンチに歌っている。



それを聞いて、私を含めクラスみんなが笑っている。


本当に、人を楽しませるのが得意なんだな。



「ねぇねぇ今井、歌上手だね。」


昼休み、奈々と2人で歌っていると黒木が声をかけてきた。


「別に、うまくないし。」


そっけなく答える私とは別に、奈々は興味津々に言った。


「黒木君は、ののかの事気になる?」


・・・って、え?


なんか、突然すぎません??



「ねぇどうなの?」


ちょ・・・何聞いちゃってんの?



「奈々止めてよ。」

なんて私の言葉も今の奈々の耳には入ってない。


黒木を見たが、彼も動揺し引いていた。


でも、落ち着きを取り戻したのか、

「さぁ?どうだろうね。」


なんて、意味深な言葉を残して去っていった。




さぁ?ってなによ。


普通に、「別にそんなのない」っていいなよ。

え?ってか何でさぁ?なの?


意味わかんない。


「黒木君、ののかの事気になるっぽいよ。」


楽しそうに言う奈々。


はぁ。


私の口から溜息がもれた。

そんな訳ないじゃん。

ただからかわれてるだけだよ。






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