私とあなたのMemory
黒木が止まったのは歩き始めてから15分後。
男の歩幅って広い。
同じ歩数でも、置いて行かれる。
この場合、手をつないでいたから大丈夫だったが。
って、別につないでた訳じゃないか。
というより、「掴まれてた」?
それは置いといて・・・。
ずっと下を向いて歩いてたが、やっと顔をあげることが出来た。
その私の目に飛び込んできたのは大きな絵。
小さなビルの裏に描かれた、大きな絵。
ざっと高さ3メートルくらいだろうか。
その絵には、海が描かれていた。
暗く、深い海から
透き通る透明な海へ
見事なグラデーション。
ただ、海だけが描かれていた。
他にはなにもない。
ただ、青いだけの絵。
なんで海とわかったのか。
それは、絵の左下に「海」とタイトルがつけられていたから。
「凄い。」
「だろ?」
自慢気に言う。
「だろ?って・・これ黒木が描いたの!?」
「もっちろーん。」
笑顔で答える。
「へ~。」
海を描くんだ。
でも、上手い。
「俺、告白は海でって決めてるんだ。」
「そうなんだ。」
私は絵に釘付けで黒木の話も聞いていない。
「でも、ここって海ないだろ?」
「うん。」
「だから、自分で海作った。」
「へ~。」
「で、オレは今日告白する。だからお前を呼んだ。」
「へ~。誰に?」
「お前。」
・・・・ん?
なんか今引っかかったぞ?
「誰に告白するって?」
「だから・・・・。
お前に。」
男の歩幅って広い。
同じ歩数でも、置いて行かれる。
この場合、手をつないでいたから大丈夫だったが。
って、別につないでた訳じゃないか。
というより、「掴まれてた」?
それは置いといて・・・。
ずっと下を向いて歩いてたが、やっと顔をあげることが出来た。
その私の目に飛び込んできたのは大きな絵。
小さなビルの裏に描かれた、大きな絵。
ざっと高さ3メートルくらいだろうか。
その絵には、海が描かれていた。
暗く、深い海から
透き通る透明な海へ
見事なグラデーション。
ただ、海だけが描かれていた。
他にはなにもない。
ただ、青いだけの絵。
なんで海とわかったのか。
それは、絵の左下に「海」とタイトルがつけられていたから。
「凄い。」
「だろ?」
自慢気に言う。
「だろ?って・・これ黒木が描いたの!?」
「もっちろーん。」
笑顔で答える。
「へ~。」
海を描くんだ。
でも、上手い。
「俺、告白は海でって決めてるんだ。」
「そうなんだ。」
私は絵に釘付けで黒木の話も聞いていない。
「でも、ここって海ないだろ?」
「うん。」
「だから、自分で海作った。」
「へ~。」
「で、オレは今日告白する。だからお前を呼んだ。」
「へ~。誰に?」
「お前。」
・・・・ん?
なんか今引っかかったぞ?
「誰に告白するって?」
「だから・・・・。
お前に。」