君が必要とする限り
その声に導かれるように、
先生は腰を上げて窓の近くに立った。
その姿に気付いたのか、
「あ!川崎先生だ!川崎先生〜っ!」
と元気な声が数々聞こえた。
ちらりと先生を見ると、
少し恥ずかしそうに手を振り返していた。
「先生、慕われてますね。」
私はその姿に声をかけた。
「いえいえ、僕はまだまだ新米です。
子どもたちから教えてもらうことのほうが多いくらいで…」
本当に子どもたちを愛しそうに見つめる。
あの子たちは幸せだ。
こんな先生に会えて。