君が必要とする限り


「彼女はな……数年前の、ある事件に関わっている、かもしれん…」


親父の言葉。


「許さないで……」


大野亜矢子の、言葉。



「なぁ、隆太。お前が、彼女を止めるんだ。
絶対に、見逃しちゃダメだ。


5年前の、季節が迫ってる。
隆太、止めろ、絶対に。」


そして、孝司の言葉。


全てがリンクして、
繋がる。


親父は一体何を隠してる?


彼女を、止めなければ。
犯罪者に、してはいけない。


でも、どうすればいい?
どうすれば……真実に辿り着ける?


彼女は俺が親父と親子だと、
知ってるのか?


ああ、わからない。わからない。

俺はその場に立ちすくみ、
途方も無い疲れに、
落胆した。



< 88 / 123 >

この作品をシェア

pagetop