いちごキャラメル
まだ明るい夕方の時間。
意味もなく、電灯がついている。
この公園には、ひとつしか
入り口がない。
そして、
ひとつしかベンチがない。
その場所に、理帆はいた。
どうやら、ひとりのようだ。
「理帆…」
久しぶりだ、二人きりなんて。
「燐、なにこのメール」
理帆が携帯をぁたしの前に突き出す。
「み、見ればわかるでしょ」
声が震えてる自分がいる。
だめ、ここでちゃんと言わなきゃ。
「ぁたしは…今の生活はもう耐えられない。
理帆は、いったい何をしたいわけ?」
理帆の目を見てちゃんと言えた。
「………」
でも、理帆は何も言わない。
「このままぁたしをいじめて何になるの?」
「……うざいんだよ。」
「え?」
カラスの声に混じって
理帆の小さな声が聞こえた。
「うざいって言ってんでしょ!?」
立ち上がり、顔を赤くして
理帆は叫んだ。
「侑貴クンと一人で仲良くなっちゃって。
いつの間にか、芸能人?
ばかばかしい。あんたみたいに
ブスで人を知らないうちに不幸にするやつは
この世から消えちゃえばいいんだよ!!」
聞いたこともない、理帆の金切り声。
理帆の心の中の叫びがどんどん
溢れ出てくる。