いちごキャラメル
「なんか…突然ごめんなさい」
「あ、いいよ。えっと理帆チャン?」
「はい、呼び捨てでお願いします」
2人で話してる。
その光景を見ていられなかった。
侑貴クンは、ふと理帆の不自然な
手元に目を移す。
「夏なのに、手袋?」
『手袋』
その言葉に体がビクリと反応する。
「えっと…実はこれ、燐――」
「だめ!」
心臓がドクンドクン鳴ってる。
「こ、これは…」
不思議そうにぁたしを見る侑貴クン。
あきらかに、ぁたしで楽しんでる理帆。
こ、言葉が出てこないよ…。
「手のケアなの!」
嘘だと見抜かれるだろうか。
「…そうだったんだ。」
侑貴クンの口から出た言葉。
やっと、ぁたしの鼓動がゆっくりになった。
「それにしても、理帆って
女の子っぽいね。可愛いよ」
「ありがとうございます。」
…よかったのかな?
2人が仲良く歩く姿を見つめて
ぁたしはまた気分が悪くなるのを感じた。