いちごキャラメル



「なんか…突然ごめんなさい」


 
 
「あ、いいよ。えっと理帆チャン?」



 
 「はい、呼び捨てでお願いします」



 2人で話してる。



 その光景を見ていられなかった。



 

 侑貴クンは、ふと理帆の不自然な


 
 手元に目を移す。



 「夏なのに、手袋?」



   『手袋』



 その言葉に体がビクリと反応する。



 「えっと…実はこれ、燐――」



 「だめ!」



 心臓がドクンドクン鳴ってる。



 「こ、これは…」



 不思議そうにぁたしを見る侑貴クン。



 あきらかに、ぁたしで楽しんでる理帆。



  こ、言葉が出てこないよ…。



 「手のケアなの!」



 嘘だと見抜かれるだろうか。



 「…そうだったんだ。」



 侑貴クンの口から出た言葉。


 
やっと、ぁたしの鼓動がゆっくりになった。



 「それにしても、理帆って



 女の子っぽいね。可愛いよ」




 「ありがとうございます。」



   …よかったのかな?



  2人が仲良く歩く姿を見つめて



 ぁたしはまた気分が悪くなるのを感じた。




< 65 / 150 >

この作品をシェア

pagetop