天使が舞い降りた。


俺の言葉を聞いて、会場からは『大丈夫ー?』とか『俊~』という声が上がる。

その隙に俺は俊介の肩を叩きながら、耳元で呟いた。


「…今は歌え。プロだろうが」


小さく頷いた俊介。

『ゴミ取れたー?』というファンの声に、無理して笑顔を作る俊介。

「ごめんね! じゃあ改めてー」
 
俺の声かけで再び演奏が始まる。

 
こうしてどうにかライブを終えることができた。








「お疲れ~」

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