天使が舞い降りた。
「あはは、なんじゃそれ」
「私だけじゃなくて沢山の女子がそう思ってるはず!」
「ありがとう。でも実はさ、水を差すような話だけど【あなた】は俺の妄想なの」
「えー?」
「実体験を詩にするってことが、どうもできなくて。俺の恋愛を俊に歌わせるのもどうかな~、みたいな。なんか恥ずかしいじゃん」
「な、なんだぁ。私はてっきり…」
「想像や妄想のほうスラスラーっといくものなんだよ。美紀が1番知ってると思うけど! まあ小説家みたいなものかな」
「それ、聞きたくなかったかも~」
凛はそう言って微笑んだ。
「そうだ。今日、卒業式だったんですよ」