天使が舞い降りた。


「や…っ!」


凛が思いっきり俺の体を突き放す。

何も言えない泣きそうな表情。

凛はそのまま階段を駆け下りていった。

バタバタと階段を下りる凛の靴音が聞こえる。




「何やってんだ、俺は…」


廊下に1人取り残された俺。

俺は自分の頭を抑えて、玄関へと戻ろうと歩き出した。

そして反対側に立つ美紀の存在に気がつく。


「…美紀!?」


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