天使が舞い降りた。
次の言葉を探していると、先に美紀が口を開いた。
「私は大丈夫だよ」
「…」
「私は1人でも大丈夫。潤くんはさ、自分の気持に正直になりなよ」
「美紀…」
自分のせいで美紀が苦しんでいる。
1番大切な人をこれ以上傷つけてはいけないー。
「俺、美紀といるよ」
「…!」
「これからも俺は美紀と…」
「…」
美紀は俺から背を向けたまま何も言わずにいる。
そして数秒間の沈黙の後に、美紀がフフッと吹き出した。