天使が舞い降りた。
 
何だか永遠の別れみたいな、映画のエンディングみたいな…、そんな場面。

いい歳して泣きそうになっている自分に笑ってしまう。




そして俺は迷っていた【俊介からの預かり物】を取り出した。

「凛ちゃん、これ」
 
「?」

俊介から頼まれたお守りを俺は凛に差し出す。

「俊介から頼まれて…」
 
こんなものが登場したら、見送りに来た俺が霞むじゃん。

ていうか普通ライバルにこんなもの託すかよ?
 
来たくても来れない、俊介の気持ちは痛いほど伝わってきたけれど。

だってアイツもまだ凛のことを忘れられずにいるんだろうから。

家族との間で今も揺れてる俊介の葛藤は、俺なんかに想像ができないほど…。

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