天使が舞い降りた。
俺は思わず彼女を呼び止めていた。
驚いたように振り向いた凛。
俺が言葉に詰っていると、凛が小さく微笑んだ。
「…嬉しかったです」
「…」
「潤一さんに告白してもらえた時、すごく嬉しかった」
「凛ちゃん」
「もう少し私が大人になって、きちんと俊介さんのこと振り切って、もしも一緒に肩を並べて仕事ができるくらい大きくなって…。その時もまだ私のこと想っててくれたら、もう一度言ってください」
凛はそう言って、俺にVサインを送った。
言ってることは妙に大人なのに、笑顔はまだまだ18歳のあどけなさが残ってる。
「…そうだな。もっと大人の、いい女になってたら! …な」