天使が舞い降りた。
「私、大丈夫ですよ? 歩いてでも帰れる距離だし」
凛が荷物も持って立ち上がる。
「それはダメ。俊くん、送ってあげて」
美紀のその言葉に、俊介はOKサインを出す。
「じゃあ、責任持って送りまーす。お邪魔しました、美紀ちゃん」
「うん、また来てね。凜ちゃんも」
「美紀ちゃん、メールするね。お邪魔しました、潤一さん」
笑顔で手を振る俊介と凛。
「ちょっ…」
俺は慌てて2人を呼び止めようとする。
だけど酔いのせいで力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
「…何なの? 何でそんなに止めるわけ?」
美紀が少し不機嫌そうに言う。