天使が舞い降りた。
「キスまでですか」
困ったような顔で頭をポリポリと掻く俊介。
「って、もしかして! あの後なんか…!!」
「バーカ。ちゃんと送ったって! 何もないよ」
俊介の言葉に俺はホッと胸を撫で下ろす。
「今、大事な時期じゃんよ? しっかりしてくれよ、俊」
「…」
「あの子はまだ未成年なんだよ。それに結婚してるお前が応えてやる事なんてできない。傷つけるだけだろ?」
「…分かってるよ」
急にマジメな顔になった俊介。
「分かってるけど、止められなかった」