天使が舞い降りた。






「何年ぶりだろうー、こんなの!」

 
笑顔で綿菓子を頬張る美紀。

俺もその子どもみたいな笑顔を見て、自然と笑顔になった。

やっぱり来て良かった。
 
俺は周囲を気にして、普段あまり被らない帽子を深く被って美紀の横を歩く。

「今度は金魚すくいしたい!」

「…はいはい」

子どもの頃から病弱だった美紀は、こういう思い出があまりないって言ってたっけ。


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