天使が舞い降りた。
タクヤがいるとはいえ、あの2人を「2人っきり」にしてもいいものだろうか?
タクヤを真ん中に挟んで、並ぶように土手に座った俊介と凛。
他人から見たらまるで親子のような3人。
俺はその姿を気にしながら、空を見上げる。
「綺麗だねぇ」
嬉しそうに空を見上げる美紀。
「なんだか花火の音ってドキドキするね。心臓の音みたいに響いてくる」
「ん…」
俺は彼女の笑顔を見ながら、昔のことを思い出していた。
美紀に告白したのは、3年前の花火大会の夜だったー。