天使が舞い降りた。

命を授かるという幸せな場面で心から喜べないなんて…

そんなの酷過ぎる。
 


 
それぞれがどうしたらいいのか分からず、佇んでいる。
 
遊びじゃないなんてことは賢治や山村さんにも充分伝わっているはず。

だからこそ何も言えなくなる。
 
俺はといえば、悔しさと俊介への怒りと、凛への想い。

色んなものがグチャグチャになって…

思わず泣き出しそうな感情に襲われていた。

そんな自分に少しだけ冷静になれ、と言い聞かせる。


「ごめんな、凛ちゃん」

「何で潤一さんが謝るんですか…」


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