そばにいて
「……何言ってるのよ。
当たり前じゃない…ッ…。」
母は泣きながら
そう言った。
「…じゃあ、信じるよ。
だって私、お母さんが大好きだもん!
また……会えた…。
それだけで充分だよ。」
そう言ってから
優奈は母を抱きしめた。
「ゆう…なぁ〜……。」
「もぉ〜、お母さんの泣き虫☆」
優奈はおちゃらけながらも母をしっかり抱きしめていた。
「………ありがとう、優奈。
もう大丈夫よ。」
そう言うと、母は優奈から離れてニコッと笑った。
そして、今度は母が優奈を抱きしめた。
「お、お母さんっ?!」
「優奈…………。
ごめんね、今までずっとあなたに寂しい思いさせちゃって。
あなたも、泣いていいのよ。」
優しい母の声に
優奈は一筋だけ涙を流したが、後は必死に堪えた。
それは、
優奈の母へ対する精一杯の優しさだった。