そばにいて
◇失ったもの◇
―――――…………
「……………っ!」
ガバッ!!
ここは――――?
てか、私は誰?
え?
何でわかんないの??
もしかして、私……
記憶が―ない――?
とりあえず
私は周りを見渡してみた。
その時、自分は布団の上で
寝ていたことに気づく。
「私は――この家の娘か何かかな?」
しかし、まだ真新しい畳と障子が気になる。
何年もこの家に住んでいるのなら
こんなに新しいわけがない。
「…………………。
とにかく、外に出てみるか。」
ガラッ……―――
辺りを見渡すが誰もいない。
小鳥の鳴き声だけが
耳に届いてくる
「いない――……。」
もう少し探してみようと
後ろを振り向くと、
人にぶつかってしまった。