続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~

日菜琉視点


「っ……」


ビックリして思わず走って来てしまった。


唇に当たった舌の感触とか、善雅くんの熱い息遣いとか……。


付き合ってるんだからこんな展開もあるって心のどこかで覚悟はしてた筈なのに。


あんな場所でイキナリされるなんて思ってなかったから、とっさに逃げるような真似をしてしまった。


……きっと善雅くんビックリしてるだろうな。


マズイって顔してたもんね。


「……はぁ」


善雅くんの教室に行ってちゃんと伝えた方がイイよね。


イキナリあんな場所でするからビックリしたけど……キス自体が嫌だったワケじゃないよ、って。


そう思い直し、戻って来ていた自分の教室から再び善雅くんの教室を目指そうとしたその時だった。


「わっ!」


「きゃっ!」


踵を返して一歩踏み出した瞬間、ちょうど教室に入ろうとしていたクラスメートとぶつかってしまった。


勢いづいて背の高い彼の胸元に思い切り顔を埋める形になっちゃった……。

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