続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「おはよう。相沢さん日菜琉ちゃん」
「おはよう城崎くん」
「あっ。紘也くん」
曲がり角の手前で不意に声がかかった。
振り向いた先に居たのは爽やかに笑って手を振る紘也くん。
そして、
「俺が先だろ」
紘也くんにおはようって言おうとした瞬間、わたしの手を握ってむくれてる人。
その首にはカーキ色のマフラーが巻かれていて……。
ちょっと偉そうな口ぶりに芹華ちゃんと紘也くんが揃って呆れ顔を浮かべてる。
そんなの全く気にせずただわたしを見つめる綺麗な瞳にそっと笑いかける。
「紘也より俺に先に言え」
「おはよう善雅くん」
わたしの声を聞くなり、小さく善雅くんは笑い返してくれる。
この優しい顔がすごく好き。
「朝から俺様全開」
「男の独占欲ってみっともないわ」
「うるせぇ」
後ろでチクチク嫌味を言ってる二人を一瞥して、善雅くんがわたしの手をもう一度ギュッと握る。
手のひらからどんどん善雅くんの体温が伝わってきて……気持ちまで暖かくなっていく。
善雅くんの隣に居られるだけで、わたしは幸せなんだ。