続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~

「とりあえず日菜が寝るまで居てるから」


「まだ眠くないよ」


「良いから寝ろって」


日菜琉はまだ眠りたくないってごねるけど、握った手が暖かくなってる。


子どもみたいで可愛いって言ったら、ムッと頬を膨らませて余計に可愛かった。


「もうちょっとお喋りしたいのに……」


「明日でも良いだろ。ほら、ベッド入れ」


掛け布団をめくって中へ入るように促すけど、日菜は立ち尽くしたまま恨めしげに俺を見上げてくる。


人が精一杯の理性で紳士的にエスコートしてんのに……この小悪魔め。


「お姫様抱っこで無理矢理寝かせるぞ」


「……わかったよ。寝る」


渋る日菜琉の腰を抱き寄せて、お姫様抱っこをするような仕種をわざとしてみせる。


そしたら案の定、恥ずかしがった日菜琉がすんなりとベッドへと入った。


「電気消すぞ」


枕元のリモコンを手に取った俺に、


「一個お願いがあるの」


「んっ?」


掛け布団から目元だけを出した日菜琉がじっと俺を見つめながら、


「隣に居てくれる?」


不自然に空いた自分の隣をポンポンと叩いて見せた。


< 133 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop