続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「とりあえず日菜が寝るまで居てるから」
「まだ眠くないよ」
「良いから寝ろって」
日菜琉はまだ眠りたくないってごねるけど、握った手が暖かくなってる。
子どもみたいで可愛いって言ったら、ムッと頬を膨らませて余計に可愛かった。
「もうちょっとお喋りしたいのに……」
「明日でも良いだろ。ほら、ベッド入れ」
掛け布団をめくって中へ入るように促すけど、日菜は立ち尽くしたまま恨めしげに俺を見上げてくる。
人が精一杯の理性で紳士的にエスコートしてんのに……この小悪魔め。
「お姫様抱っこで無理矢理寝かせるぞ」
「……わかったよ。寝る」
渋る日菜琉の腰を抱き寄せて、お姫様抱っこをするような仕種をわざとしてみせる。
そしたら案の定、恥ずかしがった日菜琉がすんなりとベッドへと入った。
「電気消すぞ」
枕元のリモコンを手に取った俺に、
「一個お願いがあるの」
「んっ?」
掛け布団から目元だけを出した日菜琉がじっと俺を見つめながら、
「隣に居てくれる?」
不自然に空いた自分の隣をポンポンと叩いて見せた。