続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
日菜琉が嫌がる素振りは無い。
だから大丈夫だろうなんて高を括った俺は、
「触るぞ?」
右手でふんわりと日菜琉の胸元に触れた。
柔らかい感触が手のひらに広がって、後からじわっと体温と鼓動が伝わる。
俺に負けないくらいドキドキと脈打つ日菜の胸は寝巻き越しでも暖かい。
今までそんなこと考えたこともなかったのに。
やっぱり日菜琉は俺にとって特別なんだって再認識したその時だった。
「わたしね……善雅くんとこんなに一緒に居られるなんて思って無かったんだ」
「……なに、急に」
「なんか善雅くんが保健室でずっと傍に居ろって言ってくれたの、思い出しちゃった」
覆いかぶさる俺の頬に日菜琉の左手が遠慮がちに触れた。
そういえばこの体勢って日菜琉に告白した時とおんなじだ。
泣いてる日菜琉を押し倒して告白なんて無茶苦茶なことしたんだよな……。
なんて頭の中で半年前のことを思い出していた俺の瞳に、
「……えっ」
あの時と同じ光景が飛び込んで来て、思わず頭の中が真っ白になった。