続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
何も言わずに弁当を掻き込む俺に笑いかけ、
「三ヶ月目のジンクスって知ってる?」
ポツリと小さく呟く紘也に小首を傾げる。
「三ヶ月目ってお互いの悪いとことが見えてきたり、逆に気持ちのすれ違いが起きやすくなるウィークポイントなんだって」
「…………」
「だから三ヶ月で別れるカップルって多いらしい」
おまえらなら大丈夫だろうけど?
付け加えた紘也の言葉が妙に頭に引っ掛かる。
日菜琉に対して不満なんて無い。
寧ろ、俺を好きになってくれたことはありがたいって思ってる。
ただ、
「…………」
「善雅? どうかしたか?」
「いや……別に」
最近ようやく自覚した不安が一つ。
この三ヶ月の間。
俺は日菜琉に好きって伝えることに必死で、日菜琉のことを何もわかってないってこと。
日菜琉が些細な会話から俺の誕生日を祝ってくれたのとは反対に、
俺は日菜琉の好きなモノが何一つとしてわからない。
いざプレゼントを選ぼうにも一切思いつかない……。
日菜琉のこと何にもわかってない、情けないけどホントのことだ。