続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~

「ねぇ。それ、有宮くんにあげるの?」



綺麗なキツネ色に焼き上がったアップルパイをみんなで試食していた時。



同じグループだったクラスメートたちがわたしの手元のアップルパイを見ている。



「うん。あげないと多分拗ねちゃうから」


「有宮くんって意外と独占欲強いんだ。愛されてる~」



なんで俺のが無いんだってむくれる顔があっさり想像出来る。



冷やかし混じりに笑う彼女にはにかみ返す。



そしたら、



「ってことは……日菜ちゃんって、もう有宮くんに体許したんだ」


「えっ!?」



一緒に居たもう一人の女の子にサラリと言われて思わず声をあげてしまった。



体を許すって……つまり。



「やっぱり有宮くんみたいな経験者だと、付き合う上でエッチするのは当たり前なんだ」


「そりゃそうでしょ。女の味を知ってる以上、エッチがないと物足りなくなるっていうし」


「大学生の彼氏とか居る娘って早いもんね」



二人の会話についていけなくてわたしは口を噤んでしまった。






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