続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「美味いな」
「……そっか。良かった」
「ちょっと甘いけど」
「……そう」
レンタルDVDを借りて善雅くんのお部屋で放課後デート。
アップルパイを頬張りながら紅茶に口をつける善雅くんを見つめても、頭の中から不安は拭い去れない。
三ヶ月……。
再び動きだしたわたしたちの時間が、新たに刻み始めた時の流れ。
前よりずっと善雅くんは優しくなったし、笑ってくれるようにもなった。
でも、それだけ。
善雅くんがわたしを求める素振りなんて一度だってない。
紘也くんや芹華ちゃんに言われてるのは知ってるけど……。
こうして二人きりになったって、善雅くんは必要以上に触れたりしない。
「なぁ」
「えっ? どうしたの?」
「何かあったのか?」
「……どうして」
「元気ねぇし、なんか」
こう言って向かい合って座っていた善雅くんが立ち上がり、
「相沢に余計なこと言われたんだろ、どうせ」
「ち、違うよー」
「なら良いけど」
座っていたわたしを後ろからギュッと包み込むみたいに抱きしめる。