続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
コホンとわざとらしい咳ばらいをし、
「指環だよ指環。ペアリングなら尚ヨシだな」
自分の左手の甲を上にして掲げて見せた。
「彼氏から貰ったモノが常に身についてたら嫌でも目に留まるだろ。その度に日菜琉ちゃんはおまえを思い出す! それに」
「……それに」
「わたしには彼氏が居ますって証にもなるしな。男避けだ」
なるほど。
日菜琉へのプレゼントにピッタリだ。
頭ではそう感じたものの、どや顔でにんまり笑ってるのが腹立たしいから言ってやらない。
兄貴の助言通りってのもなんか気に食わないし……。
「なんだそれ。なんか女々しいな」
「……彼女のプレゼント一つで延々と悩みまくってる奴に言われたくねぇよ」
「…………」
で、結局一番痛いとこを突かれて言い負かされてしまう……。
ちょっと虚勢を張っただけに余計カッコ悪くなった。