続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
俺という彼氏が居るにも関わらず、日菜琉にちょっかいをかけようとする奴が減るなら……。
なんて自分で自分に言い訳しながら、ホントは俺の方が舞い上がってるかも。
なんか付けてるだけで絆が深まるような。
俺が日菜琉の特別で、日菜琉が俺の特別っていう証。
「で? バイトやんのやらねぇの?」
「……一週間だけだからな」
「じゃ、明日から頼むなー」
片手をひらりとあげた兄貴が、俺にくれたはずのプリンを食べながら出ていく。
それを横目に左手を天井に掲げてみる。
……どうせなら目立つような重厚なのが良いけど。
日菜琉のちっさい手ならシンプルで飾り気の少ないヤツのが似合うな。
ラックから何冊か雑誌を引っ張り出し、アクセサリーのページを片っ端から開いていく。
そんな風にしてるうちにずっと頭にあったモヤモヤがいつの間にか消えた。
その代わり。
日菜琉がどんな顔して受け取るかとか……そんなことばっかりが頭の中に浮かんでいった。