続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「あれが日菜の彼氏?」
「っっ!?」
突然後ろから掛けられた声に驚いて全身がビクッと跳ねてしまった。
聞き慣れない声に恐る恐る後ろを振り返ると、
「日菜。久しぶり」
「蒼(そう)ちゃん!」
そこには小さい頃からのご近所さんの蒼ちゃんが、にっと屈託ない顔で笑っていた。
蒼ちゃんはわたしより4歳年上で、わたしのお姉ちゃんの葉琉日(はるひ)ちゃんと同級生。
「いつ戻って来たの?」
一昨年から地方の国立大学の大学生をしてるから会うのは久しぶりだ。
「昨日の夜だよ。春休みで時間出来たからな」
「葉琉ちゃんには?」
「まだ会ってないよ。今から水原家に向かう途中だったから」
こう言って蒼ちゃんがお土産の入った紙袋を持ち上げる。
わたしが好きって言ったお菓子だ……。
蒼ちゃん覚えてくれてたんだ。
蒼ちゃんは昔から優しかったから、わたしも葉琉ちゃんも甘えっぱなしだったんだよね。