続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
勘違いとすれ違い
「悪い……メール返す前に気付いたら寝てた」
相沢と並んで登校してきた日菜琉を捕まえて開口一番で謝る。
「あっ、ううん。いいよそれくらい……」
ポカンとした後に慌てて首を振る日菜琉の脇で、
「だから言っただろー。メールくらいで日菜琉ちゃんが怒ったりするワケないって」
朝から俺の取り越し苦労に付き合わされた紘也が呆れた顔をして、
「あら。わたしはてっきりまた、必要以外はメールするなって言ってるのかと思ったわ」
多分日菜琉に話を聞かされたであろう相沢が憎らしげに俺を睨みつけた。
「わたしこそごめんね、変なメールしちゃって……」
「日菜琉ちゃんが謝る必要なんて無いよ。全く全然」
「そうよ。悪いのは日菜琉の気持ちも知らずに眠気に負けた有宮くんなんだから」
申し訳なさそうに目を伏せた日菜琉を見るなり擁護し、黙り込んでる俺を非難の眼差しで一瞥。
わかりやすいくらいの日菜琉びいきに、腹も立つけど逆に呆れてしまう。