続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「そしたら……朝からそんな顔してる方が嫌われるぞって注意されちゃった」
「誰に? 相沢?」
相沢にしては気の利いた言い回しだ。
多分相沢なら、
“日菜を不安にさせるなんて彼氏クビね”
とか言って100パーセント俺が悪い方向に持っていくだろうからな。
「ううん。幼なじみのお兄ちゃんに」
「…………」
「しかもね、こんなことでいちいち不安になってたらハゲるぞとか言われたの。ひどいでしょ」
なんて言いながら日菜琉はクスクスと楽しそうな笑顔で俺を見上げる。
……って言うか。
朝から俺より先に日菜琉に会っただけに留まらず、あまつさえハゲる呼ばわりする遠慮の無さ。
そんな親しげに日菜琉と絡んでる男が居たなんて……。
完全に不覚だ。
日菜琉の不安がおさまった代わりに、俺の言い知れぬイライラが腹の中に溜まっていく。
なんだよこれ……。
確かに日菜琉には笑ってて欲しいけど。
他の男の話して笑ったりするなよ。