続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
日菜琉視点
朝の気まずさはお昼休みがクラスの補講で潰れてしまったせいで、放課後までそのまんまになってしまった。
しかもそんな日に限って日直の当番に当たってるなんて……。
早く会ってわだかまりを解消してしまいたい。
自然と日誌を書く手もいつもより早まっていく。
そんな時だった。
“今日も用事あるから先に帰る。気をつけて帰れよ”
カバンの中でマナーモードにしてた携帯が震えていて。
慌てて開いた画面に映し出された文字で、あんなに早まっていた気持ちは一気に冷めてしまう。
善雅くんと今日も一緒に帰れないんだ……。
ちゃんと善雅くんとお話しておきたかったのに。
やり場の無い寂しさが胸の奥をキュンと切なく締め付けた。
画面の文字をいくら読み返したって、善雅くんの気持ちなんて伝わって来ない。
書きかけの日誌を適当に埋め、空っぽの教室を一人で後にした。