続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「とにかく、そんなところで泣いてたら邪魔よ。こっちに来て」
「いちいちキツイ言い方」
「奏大うるさい」
本屋さんの前で泣いてしまったわたしを気遣って、静葉さんが手を引いて邪魔にならない場所まで誘ってくれた。
その顔は初めて会った時みたいな刺々しさは無くなって、前よりずっと綺麗に見える。
中性的な顔立ちの彼ともすごくお似合いで羨ましい……。
そう思ったら余計に自己嫌悪に陥って、涙に拍車がかかってしまった。
「ちょっと! とにかく泣き止んでよ」
「ほら。おまえのせいだ」
「うるさいわね!」
「ち、違いますっ。……違うんです。二人がお似合いだからつい……」
目の前で今にも言い争いそうな二人をとっさに止めたつもりが、
「なんでアナタが泣いてんのとわたしたちが関係あるのよ」
「確かに。あと、俺は静葉とお似合いなつもり無いから」
「ちょっと奏大。どういう意味よ」
余計な一言で更に二人を煽ってしまったみたい……。
涼しい顔をした彼に静葉さんがムッとむくれてしまった。