続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「少し時間置こう」
「えっ……」
「傷付け合ってるだけだ、今の俺たち」
そう言って善雅くんは持っていたカーキ色のマフラーをわたしの手に乗せる。
そのまま呆然と立ち尽くしてるわたしの首に、さっき巻いてあげたマフラーを戻し、
「……ごめん」
ポツリとこう呟いて去って行ってしまう。
「……待って、善雅くん」
震えた声は小さくなっていく背中には届かなくて……。
気が付けば瞳から大粒の涙が零れ落ちていた。
善雅くんが握り締めていたマフラーがまだ熱い。
巻いていたマフラーには善雅くんの匂いがする。
わたしたちは確かに繋がってたはずなのに。
お互いを想い合ってたはずなのに……。
……何がいけなかったんだろう。
わたしはただ。
カーキ色のマフラーを抱きしめながら、溢れ出した涙を必死に拭うことしか出来なかった。