続・シンデレラLOVERS ~AFTER三ヶ月目のジンクス~
「ううん……わたしがひどいこと言ったから」
こう言って伏し目になった日菜琉が、申し訳なさそうに肩をすぼめる。
「わたしもね、蒼ちゃんが彼氏なら良かったなんてホントに思ってないよ。だって」
わたしは善雅くんのことが大好きだからっ
指先をぎゅっと掴みながら言われたセリフで、俺の理性が簡単に吹っ飛ぶ。
「……誘うなよバカ」
「えっ! っ!」
掴んでた指先を引き寄せおもむろに唇を重ねる。
すれ違い気味だったのとか、初めての喧嘩とかでずっとモヤモヤしてたのが一気に溢れて、
「あっ、ぜ……善雅くんっ」
日菜琉が愛しくて仕方ないって感情に変わっていく。
何度も唇を奪う俺を、上手く息継ぎ出来ない日菜琉が苦しげに見上げる。
だから……誘うなって言ってんのに。
もう押し倒すの決定な。
「善雅くん……」
日菜琉が呼ぶ声が余計に俺を駆り立てる。
完全に押し倒してしまいそうになる一歩手前。
「……おなか空いてる?」
情けない腹の音が玄関中に響いて……我に返った。