冬城町新年会2009→2010
姫羅木さんがそんな説明をしていた時だった。
「血や炎で土地を赤く染め上げるですって?」
上空から声が聞こえた。
「随分な事言ってくれるじゃない。私は知り合いの田舎がこの町だっていうから、付き合って訪れただけなのに…まさかこんな田舎町に貴女みたいな強力な人外がいるとは思わなかったわ。もう人外同士の争いからは、引退するつもりだったのに」
声からして女だろうか。
俺と年齢も然程違わない、若い女の声。
しかし、何事もなかったかのように空中を浮遊している辺り、やはり只の人間ではないのだろう。
「図々しい口を利きおる、紅霊が。わらわがこの冬城を守護しておる以上」
姫羅木さんの尻尾の先端が、空中を浮遊する女…紅霊に向けられる。
「お主のような紅霊には立ち入らせぬわ」
「血や炎で土地を赤く染め上げるですって?」
上空から声が聞こえた。
「随分な事言ってくれるじゃない。私は知り合いの田舎がこの町だっていうから、付き合って訪れただけなのに…まさかこんな田舎町に貴女みたいな強力な人外がいるとは思わなかったわ。もう人外同士の争いからは、引退するつもりだったのに」
声からして女だろうか。
俺と年齢も然程違わない、若い女の声。
しかし、何事もなかったかのように空中を浮遊している辺り、やはり只の人間ではないのだろう。
「図々しい口を利きおる、紅霊が。わらわがこの冬城を守護しておる以上」
姫羅木さんの尻尾の先端が、空中を浮遊する女…紅霊に向けられる。
「お主のような紅霊には立ち入らせぬわ」