恋物語





7組の前に来て扉を開ける。



会いたかった人物を見つけ飛び付くひかる。


「っ!?び……びびった…。」

相当びっくりしたのかゆっくり振り向く晶。


「ふへへ~♪」


びっくりする晶は貴重なのでちょっと嬉しくなるひかるの頭にぽんと手をのせ、意地悪く笑う。


「また、今日もはやいな」


「そりゃもう!全速力で走ってきましたからねっ」



エッヘンという感じに少し威張るとデコピンをする晶。


「なんでそこで威張るんだよ。……帰るか」



目を細めて笑う晶にきゅーんとトキメク。






駆け出したのは身体だけ?



もう気持ちはとっくの昔に駆け出している。






帰り道に晶に「うち来る?」と誘われ肯定すると飴をくれた。


しかも自分が1番好きな飴を。
それを疑問に思い、問う。


「晶この飴好きだったんだねぇ。でも持ち歩くほど好きだったっけ?」


「あー、それお前専用」









どちらにしろ、駆け出したらもう止まらない。






(君のもとへいつも駆け出せればいい)




fin.




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