女王様はメイド様?!①【完】

涙の理由

「ねぇどこ行く気?」



屋上を後にしたあたしたちはというと


なぜか教室に向かうのではなく玄関に来ていた。


そしてすばやく外靴に履き替える翔。


えっと、あたしも替えろってことだよね?


無言でそう言っている翔。


いまは従わなきゃだめだとおもったから
素直に履き替えた。



替えたとおもったら再びあたしの手を握って翔は歩きだした。いつもよりも何倍もの速さで。


翔とあたしの身長は約15センチ差。



あたしは160。女子のなかでも高いほう。


翔はたぶん175くらいだと思う…


だからあんまり変わらないような気がしてたけど、


見た目どおり翔は足がながくて一歩が大きい。


あたしも短くはないほうだけど、
男の翔には敵わなかった。


足をもつれさせないように必死に翔についていった。


まだまだ成長期だから背伸びるんだろうな~って

考えながら。



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