女王様はメイド様?!①【完】

「りょ、涼っ///」



「涼さんでしたかぁ!!!かっこいいですよね!
それに優しくてすごい人気ですよね~」



唯が想い続けている相手は涼。



涼はあたしたちの幼馴染。


家が唯と同様に近かったから週に3回は必ず遊んでた
同じ歳なのにどこかお兄さんっぽくって
頼りがいがある涼。


涼はあたしたちふたりにすごく優しくしてくれたし
相談とかしょっちゅう聞いてもらってた。


そんな涼をいつしか恋しそうに見つめる唯の視線ををさすがのあたしでも気づいた。


唯は幼馴染って関係がやりずらいらしい。

あたしにはわからないけど幼馴染ってつらいって
このあいだなんかの小説に書いてあった気がする。


昔から仲良くて毎日のようにあそんでいたあたしたちは偶然にも高校も一緒になった。



でも高校が一緒になっても
話す機会なんかほとんどない。



家が近くても大きくなったあたしたちは遊ぶことはいつしかなくなっていった。



だからあたしたちが遊ぶあたりまえだった毎日は
遊ばないことが当たり前になった。



昔は同じだった価値観も今はきっとお互い違うもので
あたしたちは同じ世界にいて
どこか違う世界にいるみたいだ。




近いけど遠い…



あたしたちはとても近くにいてとても遠い。

やっぱり時は怖い…

一瞬たりとも止まることはない。

仲のよかった日々が

はしゃいだあの頃が今では幻のように…
なかったものに見えてくる…


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