女王様はメイド様?!①【完】
翔の無言の威圧にしょうがなく白旗をあげて
傘の中に入った。


「早い。」


「お前が遅い。」


なんでこいつはこんなに俺様なわけ?


翔の歩幅があたしには大きすぎた。

だから自然と傘からあたしの体ははみ出ていて

肩がすこし濡れていた。


「ちょっと、なにすんのよ」

翔はあたしの方を抱き寄せ
とまらずに歩き続ける。


「…ちょっと!」


いきなりそんなことされて
おまけにあたしの問いかけにはサラリと無視。

「こうすれば濡れないですむ。」

二度目の問いかけでやっと言葉を発した。


へぇ。


あたしの肩濡れてるの気づいてたんだ。

もうちょっとはやく気づいてほしかったけど。

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